『HTML5 & CSS3 デザイン 現場の新標準ガイド』 エビスコム マイナビ出版

HTML5とCSS3に関する実務家向けの書籍。
「現場の新標準ガイド」とあるので、知識の寄せ集めのようなものなのかというと、そうでもない。
HTML5の基礎から始まり、CSSの適用の仕方、ボックスモデル、フレキシブルボックスレイアウト、グリッドレイアウト、テーブル、テキスト、エンベディッド・コンテンツ、フォーム、特殊効果と続く。勿論、最近の常識であるレスポンシブデザインで使われるメディアクエリやフレキシブルボックスについても、しっかり説明されている。
ある程度経験のある者でも、フロー・コンテンツとフレージング・コンテンツの違い、CSSセレクタの優先順位、メディアクエリの文法、ボックスモデルの詳細について、体系的に復習してみると、知識が整理され、確信をもってコーディングできると思われる。
また、各々の項目について、主要ブラウザの対応状況が記されているので、リファレンスとして利用できる。これについては、最新状況はWebで調べれば良いことであるが、一冊の本の中にまとまっているので重宝する。
巻末の付録には、色の指定法なども載っているので、かなり体系的に学べる本だと言える。
全くの初心者向けの本ではないが、ある程度コーディングできるようになった者が、理解を深めるにはちょうど良い一冊である。コーディングの途中で上手く行かないときは、本書に立ちかえってみると良いかもしれない。