現在は、アマチュアでもパソコンと DAW ソフトで宅録、音楽制作が出来る時代になった。本書は、日本で高いシェアを誇る DAW である Cubase を使って、具体的にミキシング、マスタリングを指南するものである。
ひと通り Cubase が使えるようになって、音源として書き出したものが出来るようになった時、改めてミキシング、マスタリングって何だっけというのを学び直したいと思うのは自然な流れである。
サウンドメイキング、ミキシング、マスタリング、それぞれの段階で使うエフェクトはもちろん気になるところだが、もっと基本的なところから EQ、ダイナミクスを理解し直すのも重要だ。
例えば、EQ カーブの減衰率とは何か復習してみるのもいい。コンプレッサーはスレッショルドを超えた音量を減衰させるのになぜ音圧が高くなるのか(答えは全体をメイクアップしているから)即答できるだろうか?
マスターレベルはどれ位が適切なのか、最終的な音圧はどうか、も気になるところだと思う。
本書には、インストゥルメント別の具体例も多数載っているので、それを参考にいろいろ試してみることも出来る。
そして、かゆいところに手が届く機能を使いたいと思うと、Cubase の有償版があると助かるということが見えてくると、中級者の仲間入りをしたとも言えるのではないだろうか。