遂に大ブレイクを果たした Mega Shinnosuke。
最近の若者の間では昭和なテイストも流行っているらしいが、90年代(バブル崩壊以降)のテイストも来ていると思う。
グランジ(薄汚いの意味)な感じも、当時(90年代)の若者にとっては70年代のリバイバルという認識だったが、時代のサイクルは最近になって間延びしているのかもしれない。例えば、X世代を描いたと言われる90年代のアメリカ映画『リアリティ・バイツ』は、あの時代を知っている人間にとっては今でも胸がザワザワする何かを持っているが、今の若者が観たらどう思うのだろう…
“欲望まみれの世界に
君と生きていくのはうんざりさ
なんだか今夜は恋しいけど
アイツらみたいになれない”
時代が変わっても、若者の考えていることはそんなに変わらないのかもしれない。このピュアな何かを抽出したことが、Mega Shinnosuke の功績だ。
“苦し紛れに愛してない?
愛してない? 愛せない……”
あのグダグダした日常の中にも「愛とは何か」という真剣な問いが渦巻いていたりするのだ。
MV に韓国出身のモデル/インフルエンサー、らんを起用したり、字幕に英語と韓国語を用意するなど、制作側のしたたかなマーケティングも侮れない。