PUNK
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『私の嫌いな10の言葉』 中島義道 新潮文庫、新潮社
本棚を整理していて出て来た書物『私の嫌いな10の言葉』。久しぶりに読み返してみて、確かに中島義道の毒舌が冴えわたっていた時代があったなと思い返した。そして、最初の嫌いな言葉「相手の気持ちを考えろよ!」…
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『男道コーチ屋稼業』 ロマンポルシェ。
実存の意味での三島由紀夫の後継者は、見沢知廉→雨宮処凛だと思うのだが、カリカチュアされた男らしさという意味での後継者は、ロマンポルシェ。だと思う。“茶髪ピアスの極細眉毛”には、時代を感じてしまうが、彼…
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イギリス映画と車たち ホンダ・シビック
イギリス人監督アレックス・コックスの映画『シド・アンド・ナンシー』。映画の冒頭、シドとジョニーがロールス・ロイスを壊した後、画面に映るのは3代目ホンダ・シビックである。シド・ヴィシャスが死亡したのが1…
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『白線の内側に下がってお祈りください』 汝、我が民に非ズ
町田康がボーカルと作詞を務めるバンドによるこの曲。題名は、『白線の内側に下がってお祈りください』。このフレーズで思い出したのは、ブレイディみかこ著『アナキズム・イン・ザ・UK』の中の“そもそも信ずるこ…
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『シド・アンド・ナンシー』 アレックス・コックス 監督 ゲイリー・オールドマン、クロエ・ウェッブ 出演
セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスとその追っかけ、ナンシー・スパンゲンを題材にした映画『シド・アンド・ナンシー』。どれ程事実に忠実なのか知らないし、セックス・ピストルズの曲もほとんど知らないので、…
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椎名林檎が教えてくれたこと(2)シド・ヴィシャス
椎名林檎の3枚目のシングル『ここでキスして。』歌詞の中の“現代のシド・ヴィシャスに 手錠かけられるのは只あたしだけ”のシド・ヴィシャスとは、元セックス・ピストルズのメンバーであり、若くしてこの世を去っ…
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『Get Lucky』 Daft Punk ft. Pharrell Williams, Nile Rodgers
Pharrell Williams の音楽的な頂点は、この辺りかなと私は勝手に思っている。Nile Rodgers のカッティングも良いし、Daft Punk はコラボ相手の良さを引き出すのが本当に上…
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『告白』 町田康 中公文庫、中央公論新社
実際にあったという「河内十人斬り」事件を題材にした小説。ここで描かれる城戸熊太郎は、世界と自分、言葉の齟齬に悩む人物で、何かと歯車が狂って、犯罪に手を染め、極道者になってしまうのである。これは、『パン…
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『パンク侍、斬られて候』 町田康 角川文庫、角川書店
町田康の作品を批評するのは、野暮なのだろう。もっともらしい解釈をしてみても、そんな予定調和をひっくり返すのが PUNK だという気がするからだ。でも、敢えてその野暮をやってみようと思う。『パンク侍、斬…
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『アナキズム・イン・ザ・UK――壊れた英国とパンク保育士奮闘記』 ブレイディみかこ ele-king books, Pヴァイン
英国在住のブロガー・コラムニスト、ブレイディみかこのエッセイ集。ブログからの収録あり、書き下ろしありである。内容は、働かないでエコロジーっぽいことをしてる人の話、音楽・芸能の話、英国の世相・政治の話、…