『ドーパミン』 ゲスの極み乙女

幸せとは何だろうか?
脳内革命やオウム真理教の神秘体験のように、物質が脳に作用しているだけのことなのだろうか?
セロトニン、ノルアドレナリン、アドレナリン、ヒスタミン、ドーパミンは、神経伝達物質である。
日本における精神世界、オカルトブームは、アメリカ西海岸のヒッピー文化、ドラッグカルチャーの輸入でもある。よって、その担い手が微妙にインテリ層なのも不思議ではない。そのヒッピー文化も人類学的な「非西洋」の発見(例えばシャーマンが何らかの幻覚作用のあるキノコや植物を使用していたとか)、資本主義やベトナム戦争の行き詰まりからの東洋思想ブームなど、微妙に「意識高い系」なのである。

そして、このイノベーションの末路は、洋の東西を問わず憂鬱だ。
“栄養ドリンクで 身体がシュリンク”
“足りない侘び寂び ビールをグビグビ”
これはもう、物質に頼らないとやっていられないほど鬱である。
そもそも、コーヒー(カフェイン)もタバコ(ニコチン)もコカ・コーラ(昔は本当にコカが入っていた)も、西洋人がアメリカ大陸で発見したものを元に商品化して、現地の人を安い労働力として使い、世界中に売りさばいて利益を得るという、もろに資本主義であり帝国主義である。愚痴になってしまった。憂鬱だ。