『夢見る少女じゃいられない』 相川七瀬

織田哲郎作詞作曲によるこの曲。90年代に青春を過ごした世代にとっては、もはや懐メロであるが、今でも色あせていない。
以前、indigo la End の『チューリップ』について書いた時に、あの曲は、お花畑を揶揄している感じが無いと言ったが、相川七瀬が歌うこの曲は『夢見る少女じゃいられない』である。
私は、どちらも良いと思う。
ある時期、ラブソングは、あり得ないようなファンタジーを歌っていると思っていたが、この曲はリア充以外の心にもチクチク刺さる何かを持っている。

“車走らせるあなたの横顔 きらいじゃない 少しだまってよ”
“噂話や流行りのギャグなんてもういいよ 赤い月が心照らしてる”
若い二人の必死な売り込み合戦。ある意味スベっているのだ。
“解ってる いつまでも
夢見る少女じゃいられない”
これが、織田哲郎が相川七瀬からインスピレーションを得た人物像なのだろう。
自分の気持ちを察してくれないからイライラするのは、確かにお子様だ(そういう大人も多いが)。この殻を破ろうとする瞬間を、子供から大人になるあの時期を切り取った歌だと言える。

当サイト編集長。 エンジニア、デザイナー、物書き、編集者、アマチュアギタリスト。

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