男闘呼組も金太郎飴のように、どこから切っても男闘呼組である。手を変え品を変え、同じ主題を歌っている。『秋』も自分の夢のために愛を手ばなす男の歌である。
“JUST SAY GOOD-BYE WITH ONLY LONELY HEART 夢よりも深く 愛せなくて”
“JUST SAY GOOD-BYE WITH ONLY LONELY HEART 愛よりも遠く 旅立つけど”
愛よりも大事な夢って、ずいぶん背負っているのね、という感じだが、男闘呼組はアイドルである。
少し長くなるが、愛咲ルイの言葉を引用させてもらおう。
“オレだって 本当は 平凡な人間に生まれて 平凡な生活がしたかったさぁ 普通の青春 普通の恋愛が したいんだぁ な…なんで… なんでアイドルなんかに 生まれちまったんだ… どうして…どうして オレはアイドルなんだ 望んで アイドルに 生まれたん じゃない―― だけど 神はオレをアイドルに… 選んでしまった…”(岡田あーみん『ルナティック雑技団』)
なるほど、エリートにはエリートの、凡人には計り知れない使命感というのがあるんでしょうな。
現実の男闘呼組は、アイドル後の人生を力強く生きているようである。
最後まで古巣の事務所に残っていた岡本健一が退所したことで、ファンの間では、再結成への期待も高まっている様子である。