『点と線 feat. さとうもか』 美的計画

川谷絵音のもう一つのプロジェクト「美的計画」。
こちらは、様々な歌い手が川谷絵音の作る曲を歌うものである。
その中の一曲『点と線』は、テレビ朝日の番組「あざとくて何が悪いの?」内の連ドラ「君があざとくて何が悪いの?~僕らの恋日記~」のために川谷絵音が制作し、さとうもかが歌う。
曲は、いつもの川谷絵音の世界である。手を変え品を変え、恋のすれ違いを歌っている。それこそ、“つまらない ことではない でも 面白くもない 恋のお話 を歌にしてます”(『片目で異常に恋してる』ジェニーハイ)のようなことである。

イラストの傘をさして公園を歩くシーンも、indigo la End の『忘れて花束』の MV に似ている。
“アクロバットな性格に見えて 僕らは勝手に夢想中”
“期待だけ抱かせた そんなつもりはないのだろうけど”
その昔、植木等はスーダラ節で“ダマしたつもりがチョイとだまされた”(青島幸男作詞)と歌ったが、川谷絵音が描くのは、むしろ、あざとさの奥に隠れたピュアな何かである。
このような「恋の悩み」は、少女漫画の世界のようであり、牧歌的とも言えるが、この青さを繰り返し描いているところが、美的計画の魅力である。