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『SILENT NIGHT』 TRF
TRF の曲の中でも、それほど商業的に成功したわけでもないこの曲。しかし、小室哲哉自身の気持ちを色濃く反映しているようで、気になる一曲である。“Take me to the silent night …
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『粥百選 精進粥・中華粥とおかず 100 + 20』 高梨尚之、翠香園 東京書籍
精進編と中華編からなる本書。精進編は、曹洞宗の典座、高梨尚之が執筆しており、禅寺での食事の心得から、お粥の調理の基本、お粥50品とそれに合うおかず10品のレシピが載っている。お粥と言えば、味気ないとい…
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『Beautiful World』 宇多田ヒカル
曲名は、”Beatiful World”であるが、そんなに「この世は最高」という雰囲気の曲でもない。“Beautiful boy 自分の美しさ まだ知らないの”この beaut…
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『小説と〈歴史的時間〉――井伏鱒二・中野重治・小林多喜二・太宰治』 金ヨンロン 世織書房
本書は、日本文学研究者による、研究の新たな方法論の試みである。著者は、これを〈歴史的時間〉と名付けているが、この理論の提出の背景には、カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアリズムといった方法論にお…
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『雫に恋して』 indigo la End
『忘れて花束』をカップリング曲とした『雫に恋して』。MV も対になっている。インディーズバンドでボーカルを務める川谷絵音、そのマネージャー的なことをやっていると思われる恋人。青春そのものな MV と相…
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『冒険者たち』 ロベール・アンリコ 監督 アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス 出演
日本人が最も愛したフランス映画とも、青春映画の金字塔とも呼ばれる本作。物語は、ジョアンナ・シムカス演じる駆け出し芸術家のレティシアが廃材を求めて、リノ・ヴァンチュラ演じるエンジニアのローランを訪れると…
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『CRAZY GONNA CRAZY』 TRF
1990年代に一世を風靡した小室サウンド。当時の小室哲哉は、既に40歳前後なのだが、若者文化を研究して、主要なオーディエンスである彼らに届く曲を作っていたとも言われる。“真面目な自分は茶化しちゃう自分…
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『豆腐百珍』 福田浩 杉本伸子 松藤庄平 新潮社
江戸時代、天明二年(1782)に発行された同名の料理本を元に、現代の料理家が実際にその百品を作ってみたという本。著者が断っているように、元の本には、細かい調理法が記されておらず、再現する際に補っている…
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『桜流し』 宇多田ヒカル
“開いたばかりの花が散るのを 「今年も早いね」と 残念そうに見ていたあなたは とてもきれいだった”で始まるこの曲。生老病死、万物の流転を歌った曲ではなかろうか。生まれては消え、消えては生まれる。新しい…
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『恋の蛍 山崎富栄と太宰治』 松本侑子 光文社
太宰治と心中した山崎富栄の生涯について松本侑子が書いた本。心中事件について書かれた既存の文献だけでなく、当時の新聞記事、生前の富栄と面識のあった人への取材など、実によく調べられた上で書かれている。「あ…
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『忘れて花束』 indigo la End
この曲では、対をなす二人の想いが鏡を隔てたように対峙している。この想いは触れ合うことがないのか?「水面を弾いた」、「透明を隔て」、「窓に映る気持ち」と、反射のメタファーで、同じ想いを抱えながら互いに踏…
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『太宰婚〜古本カフェ・フォスフォレッセンスの開業物語〜』 駄場みゆき 著 パブリック・ブレイン 発行 星雲社 発売
三鷹で古本カフェ「フォスフォレッセンス」を経営している駄場みゆき氏による開業物語。カバーに大きく「太宰婚」と書かれているように、禅林寺の桜桃忌でのご主人との馴れ初めも語られている。そして、何とお二人の…