2020年
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『Prisoner Of Love』 宇多田ヒカル
錦戸亮の怪演が印象的だったドラマ『ラスト・フレンズ』の主題歌、『Prisoner Of Love』。愛とは、人を束縛するものだろうか?“退屈な毎日が急に輝きだした あなたが現れたあの日から”“ありふれ…
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『人を動かす 文庫版』 D. カーネギー 著 山口博 訳 創元社
本書の原題は、”How to Win Friends and Influence People”。「友を獲得し、人々に影響を与える」という意味だ。邦題「人を動かす」の方が本音丸…
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『キラーボール』 ゲスの極み乙女。
例の不倫騒動以来、「川谷絵音=ゲス」という図式が成り立ってしまったようだが、本来、「ゲスの極み乙女。」というのは、乙女がゲスだと言っていたのではなかろうか。“どうせまた嘘ついて無駄に泣いたりして また…
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『サヨナラ、学校化社会』 上野千鶴子 太郎次郎社エディタス
マルクス主義フェミニズムの重鎮、上野千鶴子の著作。近代に出現した学校というものが、国家に従順な国民をつくるための装置であると説いている。そして、学歴による社会階層の振り分けと再生産が、「がんばれば上に…
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『SILENT NIGHT』 TRF
TRF の曲の中でも、それほど商業的に成功したわけでもないこの曲。しかし、小室哲哉自身の気持ちを色濃く反映しているようで、気になる一曲である。“Take me to the silent night …
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『粥百選 精進粥・中華粥とおかず 100 + 20』 高梨尚之、翠香園 東京書籍
精進編と中華編からなる本書。精進編は、曹洞宗の典座、高梨尚之が執筆しており、禅寺での食事の心得から、お粥の調理の基本、お粥50品とそれに合うおかず10品のレシピが載っている。お粥と言えば、味気ないとい…
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『Beautiful World』 宇多田ヒカル
曲名は、”Beatiful World”であるが、そんなに「この世は最高」という雰囲気の曲でもない。“Beautiful boy 自分の美しさ まだ知らないの”この beaut…
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『小説と〈歴史的時間〉――井伏鱒二・中野重治・小林多喜二・太宰治』 金ヨンロン 世織書房
本書は、日本文学研究者による、研究の新たな方法論の試みである。著者は、これを〈歴史的時間〉と名付けているが、この理論の提出の背景には、カルチュラル・スタディーズ、ポストコロニアリズムといった方法論にお…
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『雫に恋して』 indigo la End
『忘れて花束』をカップリング曲とした『雫に恋して』。MV も対になっている。インディーズバンドでボーカルを務める川谷絵音、そのマネージャー的なことをやっていると思われる恋人。青春そのものな MV と相…
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『冒険者たち』 ロベール・アンリコ 監督 アラン・ドロン、リノ・ヴァンチュラ、ジョアンナ・シムカス 出演
日本人が最も愛したフランス映画とも、青春映画の金字塔とも呼ばれる本作。物語は、ジョアンナ・シムカス演じる駆け出し芸術家のレティシアが廃材を求めて、リノ・ヴァンチュラ演じるエンジニアのローランを訪れると…
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『CRAZY GONNA CRAZY』 TRF
1990年代に一世を風靡した小室サウンド。当時の小室哲哉は、既に40歳前後なのだが、若者文化を研究して、主要なオーディエンスである彼らに届く曲を作っていたとも言われる。“真面目な自分は茶化しちゃう自分…
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『豆腐百珍』 福田浩 杉本伸子 松藤庄平 新潮社
江戸時代、天明二年(1782)に発行された同名の料理本を元に、現代の料理家が実際にその百品を作ってみたという本。著者が断っているように、元の本には、細かい調理法が記されておらず、再現する際に補っている…