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『悲しみの果て』 エレファントカシマシ
PONY CANYON 移籍後、初めて発表された曲がこの『悲しみの果て』である。曲はシンプルであり、そのメッセージは真っ直ぐだ。 “悲しみの果てに 何があるかなんて 俺は知らない 見たこともない”今ま…
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『国宝』 李相日 監督 吉沢亮/横浜流星 主演
誰に聞いても「面白い」と答える。誰に聞いても「見に行きたい」と言う。私がテレビで共演する芸能人たちの多くも業界関係者もこぞって「面白い」か「見に行きたい」のいずれかしか言わない。こんなに前評判の高い映…
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『日本のルィセンコ論争 新版』 中村禎里 著 米本昌平 解説 みすず書房
評者とルィセンコ論争との出会いは、シュレーディンガー著『生命とは何か』の訳者の一人、鎮目恭夫による新書版(1975年)へのあとがきだったと記憶している。一般にルィセンコ論争は、ソ連の農学者ルィセンコに…
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『Funky Night』 ゲスの極み乙女
“ If only youまた踊り出すようならあの BPM で”ということは、今は踊っていないのだろうか?“踊り方忘れたよ酔い心地でまた教えてよ”頼住光子著『さとりと日本人』によると、現世の栄華の頂点…
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『ユーフォリア/EUPHORIA』(原題: Euphoria)
世界のZ世代のトレンド研究を行っている私は、一昨年の8月、約一ヶ月間、アメリカの各都市(ロス、ニューヨーク、オースティン、ヒューストン)を回ってたくさんのZ世代にインタビュー調査を行った。 インタビュ…
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『桜の園』 チェーホフ
私が『桜の園』の存在を知ったのは、太宰治の『斜陽』がこの作品にインスピレーションを受けて書かれたという説からだったと思う。それでも、『桜の園』と『斜陽』は、かなり違う作品だと言える。19世紀末から20…
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ダウン・アンド・ダーティー
試しに、ドイツ人の現地プロモーターに『ダウン・アンド・ダーティー』と言わせてみる。だぁうん・あんだーてぃ~ぃどうもシマリがない・・・。ジョニーは出発前のツアーバンの中で思いあぐねていた。かつて極東の国…
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『そんな事より気になるの』 タブレット純
ムード歌謡研究家、マヒナスターズのメンバー、ソロ歌手、芸人と姿を変えてきたタブレット純。この曲自体は、もう十年近く前のものになるが、タブレット純自身に近年再ブレイクの兆しがある。“ブラウン管のあの人は…
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『フォレスト・ガンプ/一期一会』 ロバート・ゼメキス 監督 トム・ハンクス 主演
今回、私が取り上げるのは、1995年に日本で公開され、今も尚、多くのサブスクで見られ続けている映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』(原題:Forrest Gump)だ。1995年の第67回アカデミー賞…
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『丹下健三建築論集』 豊川斎赫 編 岩波文庫、岩波書店
二十世紀を代表する日本の建築家、丹下健三の著作集。彼は、モダニズム建築家に分類されることもあるが、本書を読むと、既に二十世紀の半ばに近代主義をのりこえることが模索されていたことがわかる(「サンパウロ・…
