タイトルの「勧善懲悪」は、坪内逍遥が小説は勧善懲悪を目的とするものではないと言ったことに対する軽い反発もあるかもしれないが、ともかく、戦隊ものや時代劇の水戸黄門のような正義のヒーローものとも、また違うのである。“想えば、 […]
『秋』 男闘呼組
男闘呼組も金太郎飴のように、どこから切っても男闘呼組である。手を変え品を変え、同じ主題を歌っている。『秋』も自分の夢のために愛を手ばなす男の歌である。“JUST SAY GOOD-BYE WITH ONLY LONELY […]
『男女同権』 太宰治
『だめんず・うぉ~か~』の発表以来、ダメな男(だめんず)という言葉は、倉田真由美の専売になったような趣があるが、それより半世紀以上前、ダメな男について書かれた傑作が存在する。それが、太宰治の『男女同権』である。文字通り「 […]
椎名林檎が教えてくれたこと(4)Gretsch
今回も、『丸の内サディスティック』からである。“そしたらベンジー あたしをグレッチでぶってー”のグレッチ(Gretsch)は、アメリカのギターメーカー。ベンジーは元 BLANKEY JET CITY の浅井健一の愛称で、 […]
『入稿データのつくりかた CMYK4色印刷・特色2色印刷・名刺・ハガキ・同人誌・グッズ類』 井上のきあ エムディエヌコーポレーション
プロ・アマ問わず、印刷物の作成で苦労することは多い。入稿とは、印刷所に原稿を入れること、現在ではデータ(と確認用の紙原稿)を渡すことを意味する。本書では、Illustrator、InDesign、Photoshop でデ […]
『強がりと弱虫』 ジェニーハイ
以前BSスカパー!で放送されていた「BAZOOKA!!!」の中で結成されたバンド「ジェニーハイ」。いわゆる企画ものなのだが、これがなかなか良いのである。小難しくなりがちな新垣隆氏のピアノ奏法を、技巧は残したまま絶妙に P […]
『鏡子の家』 三島由紀夫 新潮文庫、新潮社
鏡子という、家持ちの離婚した女の家に集まる青年たちを描いた小説である。収は俳優、夏雄は画家、峻吉は拳闘家(ボクサー)、清一郎はサラリーマンである。この小説は、1959年に発表されており、三島由紀夫が学生運動にちょっかいを […]
『ごめんよ涙』 田原俊彦
こちらも、男闘呼組の『DAYBREAK』に負けず劣らず正統派のアイドルソングである。男は、自分の夢のために、別れを選ぶのである。“ひとつの季節だけには とまっていられない風をみつけた男は 夢を追いかけてく”現在では、アイ […]
『シド・アンド・ナンシー』 アレックス・コックス 監督 ゲイリー・オールドマン、クロエ・ウェッブ 出演
セックス・ピストルズのシド・ヴィシャスとその追っかけ、ナンシー・スパンゲンを題材にした映画『シド・アンド・ナンシー』。どれ程事実に忠実なのか知らないし、セックス・ピストルズの曲もほとんど知らないので、実話を元にした一つの […]
椎名林檎が教えてくれたこと(3) Rickenbacker
様々なキーワードが散りばめられている『丸の内サディスティック』。この曲がきっかけで音楽用語に詳しくなったという人も少なからずいるのではないだろうか。今回は、“リッケン620 ちょうーだーい”のリッケン620 について、書 […]
『聖飢魔II/1999 BLOOD LIST ~「元祖」極悪集大成盤~』 ドレミ楽譜出版社
長い間、品切れ重版未定になっていた本書が、2021年、復刊された。収録曲は、1999年に発売された同名のアルバム『1999 BLOOD LIST[元祖極悪集大成盤]』と同じく、以下の通りである。 BATTLER(「悪魔組 […]
『天使にキスを』 indigo la End
川谷絵音は、グノーシスだろうか? マニ教だろうか?どちらでもいいのだが、「神が世界を作ったならなぜ悪が存在するのか」問題に心を悩ませたことがない人には、このような曲は作れないだろう。ラブソング、しかも気まぐれな男に振り回 […]