奇書である。著者の建部正義はマルクス経済学の立場から金融論を研究していると明言しているし、版元は大月書店というバリバリの(?)左翼系出版社である。そういう意味では、金融論の教科書としては異端だと言えるかもしれない。それで […]
『ジェームス・ディーンにはなれなかったけれど』 岡林信康
この曲で“若い歌い手”と呼ばれているのは、尾崎豊のことである。ジェームス・ディーンも尾崎豊も若くして死んで、カリスマになった。岡林信康は、「フォークの神様」と持ち上げられたが、自分からその座を降りた。この曲は、曲としての […]
『田中清玄自伝』 田中清玄、大須賀瑞夫 ちくま文庫、筑摩書房
田中清玄をご存じだろうか?田中清玄は、戦前の非合法時代の日本共産党の書記長まで務め、逮捕され、獄中で右翼に転向した。刑務所を出てからは、龍沢寺の山本玄峰の下で修業、戦後は土木事業をやったり、反共活動をやったり、タイの復興 […]
『TOO SHY SHY BOY!』 観月ありさ
小室哲哉が作詞・作曲・プロデュースを手掛け、観月ありさが歌った『TOO SHY SHY BOY!』。この作品は、男の気持ちをいかにも元気のよさそうな女の子(当時)に歌わせることによって、安室奈美恵の『SWEET 19 B […]
『宇宙孤児イブキ』 椿鬼奴 原作
2020年12月に第2話が公開されて以来、更新がなかったので、諦めかけていたところ、2年以上経ってから第3話が公開された「宇宙孤児イブキ」。これは、仮想アニメ「超空のギンガイアン」のスピンオフアニメである。どういうことか […]
『ジェニースター』 ジェニーハイ
“youtuber の勝者少数派”本当にそうだ。インターネットが自由でフラットな社会をもたらしたかと言えば、そういう面もあるかもしれないが、当初の牧歌的で楽観的な予測を信じる人はもういない。そこに出現したのは、全員参加型 […]
アメリカ映画と車たち BMW
1990年代の若者を描いたアメリカ映画『リアリティ・バイツ』。ウィノナ・ライダー演じるリレイナは大学の卒業式のスピーチで、こう言う。「彼ら(大人たち)は、20代の私たちのなかに、BMW を買えるようになるために週80時間 […]
『キカイノカラダ』 犬式
犬式の新曲『キカイノカラダ』。リズムとビートに乗せて届くのは、ツッコミどころ満載の言葉たちだ。しかし、これも計算ずくなのかもしれない。リフレインは、“人間誰もが望むそんなFuture全然誰かに託す気はないな”もし、あなた […]
『本能の力』 戸塚宏 新潮社
戸塚ヨットスクール校長の戸塚宏の著作。この本は、彼がやって来たことを「合理化」するための屁理屈の羅列である。これこそ、彼が最も嫌うことではなかったのか?彼の言い訳はなかなか巧妙で、その矛盾を一つ一つ指摘していったら、一冊 […]
『SWEET 19 BLUES』 安室奈美恵
小室哲哉プロデュースの安室奈美恵の曲の中でも、セールス的には、実はそれほどでもなかったシングル『SWEET 19 BLUES』。“いちばんとりえが何か 教えてあげなきゃならない あの子やあいつ”“昨日はあの子が私の 明日 […]
『新しい国語表記ハンドブック 第九版』三省堂編修所 編 三省堂
国語表記のための資料、主に内閣告示などを収録し、三省堂編修所が注記を付けたもの。これらの資料の多くは、省庁の Web ページなどでダウンロードできるが、一冊の本にまとまって、さらに三省堂による解説もついているので、便利で […]
『想いきり』 indigo la End
「私が何人目なの?」で始まるこの曲。ずいぶんモテるんだな。私が気になったのは、“等価交換なんて 火遊びの延長でしょ許す愛し方 知らないんでしょ”の箇所である。それは、そうだ。Win – Win の関係や Gi […]